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[「My Library!」74]

2023年12月20日
『 My Library 』へようこそ〜♪今年の漢字は「税」に決まりました。私の今年の漢字は「本」かな?毎日「本」を手に取りページをめくっていました。今回は2023年本屋大賞にノミネートされた、初読み作家(ゆうきさん)のミステリーを2冊紹介します。本屋大賞にノミネートされなかった手に取らなかった作家さんかも?


■『方舟』 夕木 春央(著)

9人のうち、死んでもいいのは、……死ぬべきなのは誰か?大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。……犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

2023年本屋大賞7位。夕木さんの作品は初読み。エピローグでの大どんでん返しは、予想外で驚いた。犯人は悪魔と契約を結んだのだな。まさに序文の旧約聖書通りのアニメのような作品だった。まずありえない展開で都合よく話が進んでいく。普通なら極限状態でみんなパニックになるはずが、文庫本を読んだり、スマホでゲームをしたり。殺人犯と一緒に食事をしたり……、あまりにも冷静すぎて読んでいて辟易する。結末が知りたくてページをめくったが、ツッコミどころ満載で、残念ながら共感できるところがなかった。
おすすめ度は、★3つ。


■『#真相をお話しします』 結城 真一郎 (著)

私たちの日常に潜む小さな"歪み"、あなたは見抜くことができるか。家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家族の異変に気がついて……(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れたことから予想外の真実が明らかになる(「パンドラ」)。子供が4人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ「ゆーちゅーばー」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとびとがやけによそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)など、昨年「#拡散希望」が第74回日本推理作家協会賞を受賞。そして今年、第22回本格ミステリ大賞にノミネートされるなど、いま話題沸騰中の著者による、現代日本の〈いま〉とミステリの技巧が見事に融合した珠玉の5篇を収録。

2023年本屋大賞10位。結城さんの作品は初読み。中学受験、マッチングアプリ、精子提供、リモート飲み会、YouTuberと、今現在で実際に起こりそうなミステリーで、所々の違和感に気づいて真相に辿り着くと言う感じの5話の短編集。どの話も登場人物に何気ない伏線を張り、違和感を植えつける。その違和感の正体は何か?最後にあっと驚く「真相」が分かるミステリになっている。殺人事件が絡むが、軽い文体により、サクッと読めてまあまあ楽しめた。特に最初の「惨者面談」は、2回どんでん返された。「#拡散希望」が一番よかったかな?
おすすめ度は、★3つ半。


――つづく。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今回のおすすめN3は、第6364回終了現在、第6281回より83回出現なしの[39]ボックスペア狙いで 5点。

[359] [369] [397] [398] [913]


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『 My Library 』へようこそ〜♪今年の漢字は「税」に決まりました。私の今年の漢字は「本」かな?毎日「本」を手に取りページをめくっていました。今回は2023年本屋大賞にノミネートされた、初読み作家(ゆうきさん)のミステリーを2冊紹介します。本屋大賞にノミネートされなかった手に取らなかった作家さんかも?


■『方舟』 夕木 春央(著)

9人のうち、死んでもいいのは、……死ぬべきなのは誰か?大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。……犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

2023年本屋大賞7位。夕木さんの作品は初読み。エピローグでの大どんでん返しは、予想外で驚いた。犯人は悪魔と契約を結んだのだな。まさに序文の旧約聖書通りのアニメのような作品だった。まずありえない展開で都合よく話が進んでいく。普通なら極限状態でみんなパニックになるはずが、文庫本を読んだり、スマホでゲームをしたり。殺人犯と一緒に食事をしたり……、あまりにも冷静すぎて読んでいて辟易する。結末が知りたくてページをめくったが、ツッコミどころ満載で、残念ながら共感できるところがなかった。
おすすめ度は、★3つ。


■『#真相をお話しします』 結城 真一郎 (著)

私たちの日常に潜む小さな"歪み"、あなたは見抜くことができるか。家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家族の異変に気がついて……(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れたことから予想外の真実が明らかになる(「パンドラ」)。子供が4人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ「ゆーちゅーばー」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとびとがやけによそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)など、昨年「#拡散希望」が第74回日本推理作家協会賞を受賞。そして今年、第22回本格ミステリ大賞にノミネートされるなど、いま話題沸騰中の著者による、現代日本の〈いま〉とミステリの技巧が見事に融合した珠玉の5篇を収録。

2023年本屋大賞10位。結城さんの作品は初読み。中学受験、マッチングアプリ、精子提供、リモート飲み会、YouTuberと、今現在で実際に起こりそうなミステリーで、所々の違和感に気づいて真相に辿り着くと言う感じの5話の短編集。どの話も登場人物に何気ない伏線を張り、違和感を植えつける。その違和感の正体は何か?最後にあっと驚く「真相」が分かるミステリになっている。殺人事件が絡むが、軽い文体により、サクッと読めてまあまあ楽しめた。特に最初の「惨者面談」は、2回どんでん返された。「#拡散希望」が一番よかったかな?
おすすめ度は、★3つ半。


――つづく。

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今回のおすすめN3は、第6364回終了現在、第6281回より83回出現なしの[39]ボックスペア狙いで 5点。

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